一匹狼になりたくて

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睡眠の意識改革のために「スタンフォード式 最高の睡眠」は絶対読もう。

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スタンフォード式 最高の睡眠 西野精治【著】

 

私は毎日7~9時間寝るようにしている。

昔から睡眠に対しては貪欲なのだ。

 

これを聞くと「めっちゃ寝るじゃん!」とか言われることもある。

確かに現代社会においては睡眠時間が長いほうなのかもしれない。

 

しかし睡眠は生命維持に不可欠で、この上なく重要なものだと言っても過言ではないはずだ。

だからこれを疎かにするのは私にとって耐えがたいことなのである。

 

そして今回はその「睡眠」に関する本を紹介したい。

普段眠りについて意識していなかった人も興味の湧く内容であると思う。

 

●睡眠不足の罪

周りを見渡せば必ず1人や2人は寝不足の人がいるはずだ。

ひょっとしたら自分もその1人という可能性もある。

 

一見当たり前のようなことかもしれないが、これは実に危険な状態である。

危機感を煽るために睡眠不足の危険性を列挙しておこう。

  • 睡眠不足は「インスリン」の分泌が悪くなって血糖値が高くなり、糖尿病を招く。
  • 睡眠不足は食べ過ぎを抑制する「レプチン」というホルモンが出ず、太る。
  • 睡眠不足は食欲を増す「グレリン」というホルモンが出るため、太る。
  • 睡眠不足は交感神経の緊張状態が続いて高血圧になる。
  • 睡眠不足は精神が不安定になり、うつ病、不安障害、アルコール依存、薬物依存の発症率が高くなる。

つまり「最近寝てないんだよね~」というのはこういったリスクと隣り合わせだということを肝に銘じなければならない。

 

またアメリカの調査によると睡眠障害による病気や産業事故の損失は700億ドルにも及ぶという。

以上のことから睡眠不足というには想像以上に危険だということである。

 

●日本は睡眠不足の人が外国と比べて多い

では日本人の睡眠時間の平均はどのくらいなのだろうか。

本書によると6.5時間となっており、さらには40%が6時間未満なのだとか。

 

これは外国と比べても短く、2016年にある大学が行った調査によると日本は100国中最も睡眠時間が短かったという結果がでた。

 

 この他にも様々なデータから日本人の睡眠時間の短さが浮き彫りとなっている。

 

●何時間寝ればいいのか?

となると結局何時間寝ればいいのかという疑問が出てくる。

残念ながらこれに関しては「遺伝子で決まっている」そうで、明確な模範解答があるわけではないという。

 

だが、著者の見解だと最低でも6時間は必要であると述べている。

また、寝すぎるのも良くないとのこと。

そうすると6~8時間が適切なのではないだろうか。

 

それと巷でたまに耳にする短時間睡眠

これは大変危険なことで、特に科学的根拠はないらしい。

ショートスリーパーといわれる人も存在するが、それも遺伝子で決まっており、その割合も極めて少ない。

 

そして何を隠そう私も短時間睡眠に挑戦したことのある1人だ。

色々な本を読んで実践してみたが、結果は散々なものだった。

やり方が悪かったのかもしれないが本能的に危機感を覚えたので即刻中止した次第である。

私の経験からもやはり短時間睡眠はおすすめできない。

 

●黄金の90分

 「でも仕事とかプライベートとか忙しくて7時間も8時間も寝れないよ」

そういう人が大半のはずだ。

私も仕事が繁忙期になると残業が増え、泣く泣く睡眠時間を削らなければならないこともある。

 

そこで重要となるのが「黄金の90分」だ。

睡眠のサイクルにはレム睡眠ノンレム睡眠がある。

  • レム睡眠:脳が起きていて体が眠っている状態
  • ノンレム睡眠:脳も体も眠っている状態

まず最初に眠りにつくとノンレム睡眠がやってくる。

その90分後(個人差がある)にレム睡眠となる。

 

それを数回繰り返し目覚めるというのが一般的な睡眠の流れとなる。

そしてこの最初の90分のノンレム睡眠こそ最重要だと強調している。

ここで最も成長ホルモンが分泌されるというのだ。

 

最初のノンレム睡眠でその睡眠の質が決まってくるので、いかに深く眠るかがカギとなる。

6時間寝てスッキリしている人と8時間寝ても眠たい人の違いはこの90分の深さだと著者は言う。

なので寝る前のスマホやゲームは要注意である。

眠くなったらサッと寝るのが得策のようだ。

 

●睡眠の意識改革

最後に本書を読んで感じたのは、「日本人は睡眠の意識が低すぎるのではないか」ということ。

睡眠は健康のために途轍もなく重要な役割を担っているにもかかわらず、これまできちんと勉強したことがなかった。

 

また社会人になってからも「睡眠を大事にしろ」「しっかり眠るんだぞ」なんて言われたことはただの一度もない。

それどころか残業や飲み会など睡眠時間を削る要素が当たり前のように存在している。

 

是非ともこれからは、義務教育で睡眠を勉強したり、企業の研修で睡眠の講習を実施してもらいたいと強く願う。

 

そして本書はこんな素敵な言葉で締めくくられている。

睡眠を犠牲にして働くのはやめておこう。

とくに、あなたがクリエイティブな仕事をしたいのなら。

では消灯。

 

スタンフォード式 最高の睡眠

スタンフォード式 最高の睡眠