精神論、根性論が好きなら「継続は、だれも裏切らないは」ハマると思う
継続は、だれも裏切らない 内藤 誼人【著】
私はいわゆる「ゆとり世代」というやつだ。
ゆとり世代と言えば「根性がない」「打たれ弱い」などの特徴がよく挙げられる。
ご多分に漏れず私もこれに当てはまる。
が、しかし、スポーツをやっていたからか殊のほか「精神論」や「根性論」は嫌いではない。
もちろん、それらを振りかざしてきたり強要されるのはまっぴらごめんだが、自分で自分を鼓舞する際には案外役に立つと思う。
てなわけで今回紹介するこの本は、時代に逆行するかの如く「精神論」「根性論」をゴリ押ししてくる1冊だ。
それも著者が心理学者だからさらに興味深い。
いいなと思った点をピックアップしてみた。
●せっかくの努力も、継続しなければまったくのムダ
「継続は力なり」という言葉があるように、単発的に頑張るのではなくコツコツと努力することこそ力になると言える。
私の場合は筋トレで実感した。
筋肉は1日トレーニングを頑張っただけでは成長しない。
トレーニングをしっかりと行い、食事と睡眠にも気を配らなければならない。
それをきちんと実行して継続することで、少しずつ成長していく。
何とも地味な作業だが、物事の成長や上達の真理を秘めていると思う。
●とにかく基本だ、基本トレーニングだけやれ
私は囲碁を趣味としていることは何度か書いた。
そして勉強に励んでいると「プロとアマの差は何だろうか?」と疑問を持つことがあった。
もちろん才能の差と言えるかもしれないし、それを否定する気はない。
だが、私が考えた決定的な差は基礎力の違いである。
囲碁は手を読むに加え、互いの陣地の計算もしながら打ち進めなければならない。
これは囲碁の根幹となる部分だ。つまり基本的な能力と言える。
そしてプロの解説を読んでいると、読みの深さと計算の正確さに驚愕する。
逆にアマチュアは読みが雑だったり、計算が杜撰だったりする。
こういったところの差が如実に実力の差として表れるのだ。
この基本の勉強は往々にしてつまらないし、退屈である。
しかし、愚直に基本を積み重ねていかなければ実力は磨かれないということになる。
●二.三ヵ月での努力で何とかできる目標を立てよ
目標を達成する上で努力は不可欠だ。
だが、途中で挫折してしまうのはなぜだろうか。
それは目標が適切ではないからだと思う。
私もよくやりがちなのが高すぎる目標である。
達成までの距離や障壁、具体的な方法などを考えずノリでやってしまう。
そうすれば挫折は必至である。
かといって、低すぎてもつまらなくなってやめてしまう。
だから著者は「やや高め」を推奨している。
もう少し具体的に言えば「二.三ヵ月で何とかなる」目標だ。
そうすれば目標に具体性を持たせることができるし、何をすべきかもはっきりしてくるだろう。
●自分なりの「行動記録」とれ
これは私も実践している。
私の場合だと1ヵ月、1週間、1日と分けて毎日記録している。
囲碁・筋トレ・ブログとそれぞれ目標を持っており、それに関して手帳に書いていく。
そうすることによって、進捗状況が明確になる。
それによってモチベーションを保つことができる。
自分の成長を実感するためにもおすすめの方法だと思う。
●最後に
体育会系やスポ根が苦手な人には向かないかもしれない。
だが、何かを上達させたいとか成長したいと思えば、泥臭い努力は必要となってくると思う。
たまには精神論や根性論に触れてみることも悪くないのではなかろうか。